地盤改良は、地盤調査を行った後に行われます。建物をしっかりと支えられるように、地盤の補強を目的としており、住宅の基礎となる地盤を適した状態にする工事が「地盤改良工事」です。ここでは地盤改良の必要性と工事方法別のメリットを紹介します。
このページで分かること
地盤調査後、住宅建設地の地盤が弱い、住宅を支えられる力がないと判断された場合は、地盤改良が必要です。改良されていない地盤は空気や水がところどころに入り込んでスキマができています。住宅を建てるとその重みで不均一に沈下していくため、次第に家が傾く恐れがあります。ひどい場合は、建物が倒壊することもあり得ます。また地震によって大きな振動が加わると液状化現象を招きやすいため、あらかじめ地盤改良を行ってスキマを埋めておかなくてはなりません。
地盤改良には、主に3つの工事方法があります。
セメントを使用し、地表周辺を固める地盤改良工事です。地盤の軟弱な部分が地表から2mあたりまでの浅い部分にある場合、用いられる工事方法です。表層部にある軟弱な地盤部分だけを掘ったり削ったりして、その部分にセメント系の固化材を土に混ぜ、固めて地盤の強度を高めます。
工事が1~2日間と短期間で終えられ、比較的安価に済ませられる点はメリットです。また小型重機でも工事ができるため、狭小地や変形地でも用いられることが多いです。地中の障害物があっても工事ができ、さまざまな地盤に対応しています。地表面の勾配が小さく、地盤改良面より地下水位が低い土地に向いています。
円柱状に地盤を固めた改良杭で建物を支える地盤改良工事です。軟弱な地盤の深さが地中2~8mの部分にある場合、用いられる工事方法です。途中に穴を空け、良好な地盤までまずは掘り進めます。その後、地盤を彫る過程で水を混ぜたセメントを注入させ、土と混ぜて撹拌して円柱状の固い地盤を作ります。
柱は碁盤の目のように規則正しい感覚で何本も注入します。
表層改良工法よりも1日ほど長いですが、2~3日間と短期間で終えられる点がメリットです。また強固な地盤がなくても工事可能です。改良する表層の厚さが2m程度のばあいなら、表層改良工法よりも安価になるケースもあります。軟弱な地盤でかつ不同沈下の可能性がある場合に用いられることが多いです。
鋼管で地中から建物を支える地盤改良工事です。地中30mまでの地盤補強が行えます。地中深くにある強固な地盤に対して鋼管の杭を打ち、建物を安定させるという工事方法です。
地盤強度は3つの工事方法の中で最も高くなるため、重量がある建物を建てたいときには小口径鋼管杭工法を基本としています。それでいて工期は1~2日間と短期間で終えられ、柱状改良工法で使用する重機より小型の重機で工事が行える点もメリットです。狭小地や変形地はもちろん、重機が入りにくい敷地・建物重量が大きい土地に用いられることが多いです。
A. 必ずしもすべての土地で必要というわけではありません。地盤調査の結果、建物を十分に支えられる強度があると判断された場合は不要ですが、強度不足が確認された場合は安全のために地盤改良が必要になります。
A. 軟弱な地盤のまま建物を建てると、不同沈下による傾きやひび割れが発生する可能性があります。また地震時には液状化が起こりやすく、建物の安全性に大きな影響を与える恐れがあります。
A. 主に表層改良工法、柱状改良工法、小口径鋼管杭工法の3種類があります。地盤の軟弱層の深さや建物の規模に応じて、適切な工法が選ばれます。
A. 表層改良は浅い地盤に対応し短期間・低コストで施工できる点、柱状改良は中程度の深さに対応しバランスが良い点、小口径鋼管杭工法は深い軟弱地盤にも対応でき高い支持力を確保できる点が特徴です。
A. 地盤の状態や建物の重量によって最適な工法は異なります。浅い軟弱層であれば表層改良、より深い場合は柱状改良や鋼管杭工法が選ばれることが多く、専門業者と相談しながら決定することが重要です。