地盤調査の参考にできるマップとは?

地盤調査の際は、マップを参考にすることで多くの情報が得られます。マップを活用するメリットと、活用できるマップについて理解しておきましょう。

地盤調査の参考としてマップを活用するメリット

地盤調査は建設プロジェクトの成功に不可欠であり、適切なマップの活用は建設会社や住宅会社、ゼネコンなどの担当者に対して、以下のメリットをもたらします。

  • 包括的な地盤情報の提供
  • 簡単なアクセスと無料利用
  • 災害リスクの予測と対策
  • 生活環境の確認と提案力の強化
  • 歴史的な地形変化の把握

マップを活用するメリットについて、それぞれ確認していきましょう。

包括的な地盤情報の提供

地盤サポートマップは、地耐力、地質、過去の航空写真、防災情報などを総合的に提供します。これらの情報は、建設地の安全性や適合性を評価する際に不可欠であり、プロジェクトの計画段階で重要な意思決定をサポートします。

簡単なアクセスと無料利用

Webベースで提供されるマップは、事前登録なしで誰でも無料でアクセスできるため、手軽に広範囲の地盤データを確認できます。プロジェクトの担当者にとって、時間とコストの節約につながるでしょう。

災害リスクの予測と対策

ハザードマップの機能を利用して、津波、土砂災害、洪水、地震、火山噴火などの自然災害リスクを予測、そして適切な対策を講じることができます。これにより、将来の建設プロジェクトにおけるリスクを抑え、安全な建築計画の立案が可能です。

生活環境の確認と提案力の強化

マップ上には学区やバス停留所などの生活に必要な情報も表示されるため、将来の住宅建設において居住者の利便性を考慮した提案が可能です。顧客に対する提案力を強化できます。

歴史的な地形変化の把握

過去から現在までの航空写真により、建設予定地の歴史的な地形変化を把握することができます。過去の地形(埋め立て地や沼地など)が現在の地盤の強度に影響を及ぼす恐れがあるため、重要な情報源です。

地盤調査の参考として活用できるマップ

地盤調査の参考として活用できるマップは、いくつかあります。

  • 地盤サポートマップ
  • 地盤情報ナビ

ここでは、2つのツールについて紹介していきます。

地震サポートマップ

「地震サポートマップ」は、地盤の強さや自然災害リスクに関する、包括的な情報を提供するマップです。200万件を超える地盤解析実績を持つ、ジャパンホームシールドのビッグデータをもとにしており、自然災害のリスクや災害時の避難所などを簡単に確認できます。

マップでは、地震時の揺れやすさをビジュアル化しており、震源地に近い場所や、地盤が柔らかい場所での揺れの大きさを予測するのに役立ちます。また、洪水浸水想定区域を示し、最大規模の降雨による河川の氾濫リスクを理解することができます。

※参照元:JAPAN HOME SHIELD公式HP(https://www.j-shield.co.jp/supportmap/)

地盤情報ナビ

「地盤情報ナビ」も、地形や地質に関する包括的な情報を提供する、無料の地図サービスです。国土交通省による地形分類図をはじめ、日本全国の地質図、明治時代からの迅速測図、土地条件図、色別標高図など、多様なデータを活用できます。

これらの情報を通じ、土地の地形や地質の特性、歴史的変遷などを細かく把握することが可能です。さらに、さまざまな年代の空中写真を見ることで、過去から現在に至る変化を視覚的に捉えることができます。防災対策、土地利用計画、歴史的研究など、幅広い用途に対応する、便利なツールと言えるでしょう。

※参照元:地盤情報ナビ公式HP(http://www.geonavi.net/georisknavi2/service.html)

まとめ

地盤調査において、地震サポートマップや地盤情報ナビのようなマップを活用することは、土地の安全性と価値を正確に評価する上で重要です。土地選定、開発計画、防災対策において、これらのツールの活用を検討しましょう。