井戸掘りにおける地盤調査とは?

井戸掘りをする場合は、地下の状態をチェックするために地盤調査を行いましょう。調査をしてから、地盤が井戸工事に向いているか、どんな工事方法が適しているかが判断できます。

井戸を掘る前には地盤調査が必要

井戸は、やみくもに土を掘り起こせばできる、というほど簡単なものではありません。日本でも昔は井戸を当たり前のように使っていた時代はありましたが、今では井戸というのは珍しいものになっています。井戸掘りは、地下という見えない世界を相手にして掘り進めていくため、あらかじめ地盤調査をして、どんな状態であるかをチェックしておくことは大切です。

地層は、さまざまな性質を持った土が何十にも重なって出来上がっています。砂利が多い層もあれば、粘土質のもの、固くて水をほとんど通さないものなど、多岐にわたります。地層は複雑に入り組んでいるため、近くで井戸が出たからといって、その50m先で井戸を掘ってみても全く水が出ない…ということもあり得るのです。

だからこそ、あらかじめ地盤がどのようになっているのかを知っておくことは大切です。井戸を掘るときはまず地盤調査を実施しましょう。地盤調査をした結果、水量や水質が十分に期待できると判断できた場合は、より詳しく調査を行います。

井戸工事には、打ち込みの打撃だけでパイプを埋め込んでいく「打ち抜き井戸工事」と、ボーリングマシンを使用して地中に穴をあけていく「ボーリング井戸工事」の2種類があります。どちらを採用するかを決める際にも、地盤調査で得た結果が役に立つでしょう。

地盤調査をせずに井戸を掘るとどうなる?

上記でお話したように、地層とはさまざまな層が重なり合ってできており、入り組んでいてとても複雑です。調査がないまま井戸を掘ると、想定できなかった地層にぶつかり、工事を中断せざるを得なくなる、十分な対策を立てておらず作業員が危険にさらされるなど、さまざまな問題があります。

状況によっては、せっかく費用をかけて井戸工事を行ったのに、結局井戸を作ることができなかった…という結果を招くかもしれません。とりあえずやってみよう、と見切り発車するのではなく、まずは綿密な調査を実施したうえで、確実に井戸工事を行える状況を整えておきましょう。

まとめ

井戸水を活用したい、という思いで井戸掘りを検討する際は、まず井戸水が確保できる環境であるかどうか、そして井戸工事が問題なく行えるかどうかをチェックしましょう。そのためには、地盤調査が必要です。地盤がどのような状態か、どこからどこまでどんな層になっているのかを把握することで、井戸工事がスムーズに行えるでしょう。

調査の結果次第で、行うべき工事方法やそもそも工事を行うべきかどうか、といった判断もできます。調査をしないままで井戸掘りをはじめ、途中で問題が起こってからでは対処が間に合わないトラブルもたくさんあります。

井戸工事に向いていない土地だった場合、途中で工事を断念せざるを得なくなる、何とか工事は終わったけれど水がほとんど出ない…なんてことも。まずは地盤調査をしてから、井戸工事について検討してみましょう。