地盤改良における凍結工法について

大規模な地盤改良工事では、地面の中で工事することがあります。その際、土砂が崩れてしまったり、地盤が不安定になってしまったり、といったトラブルが起こるかもしれません。
そうした状況で安全性を高めるのに用いられるのが、凍結工法です。ここでは、凍結工法の特徴をまとめました。

地盤改良における凍結工法とは?

1862年から始まった歴史ある工法

凍結工法は、1862年の鉱山用立坑作りに使われたのが初めてと言われています。そこから技術改良が進んでいき、現在では土木工事のほか、道路や水道などのインフラ工事、福島第一原子力発電所の凍土遮水壁工事にも採用されています。

凍結させて強度を向上させる

地盤を凍結させる効果として、地盤の強度向上が挙げられます。強度に不安のある部分を凍結させ、より安定感と耐久力のある地盤にし、さらに連続した壁体を形成できます。

地盤改良における凍結工法のメリット

確実性・安全性の高い強度向上

凍結工法のメリットは、地盤の強度向上を高い確実性・安全性のもと実行できる点が挙げられます。地盤は凍結すると強度が向上し、十分な耐久力を持たせられます。
また、凍結した土の範囲の把握や地盤の強度を確認するのも容易で、管理しやすい点もメリットです。

自然にやさしい

地盤を凍結させるのに用いられるエネルギーは電気です。また、循環液は塩化カルシウム水溶液を使用し、環境にやさしいのがメリットです。

解凍後は通常の自然土に戻る

凍結工法に対する懸念として、解凍後の土の状態が挙げられるでしょう。凍結工法の場合、解凍後は通常の自然地盤に戻るため、将来的に地盤が悪くなるようなトラブルは起こりません。

まとめ

地盤改良に用いられる凍結工法。土地を冷凍することで強度が飛躍的に向上します。工事における高い安全性がポイントです。解凍が緩慢なため、工事中に不測の事態が起きても対応しやすいです。凍結した部分が解凍したあとは自然地盤に戻り復元されます。
四国で地盤改良や地盤調査を検討しているなら、凍結工法を採用している業者を検討されてみてはいかがでしょうか。