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登録抹消される条件や不正な地質調査業者の見分け方

建設コンサルタントや地質調査、測量業者などには登録制度があります。
地盤調査会社が地質調査で不正を行うと、登録を停止されたりときには登録抹消されたりする可能性もあります。

建築士が地盤調査を依頼するとき、登録を停止されているような不正業者は利用しない方が良いでしょう。

今回は建設コンサルタントや地質業者などに適用される登録制度や登録停止、登録抹消される要件、不正な業者の調べ方をお伝えします。

建設コンサルタントや地盤調査会社を利用される方はぜひ参考にしてみてください。

引用元:https://tochikatsunavi.com/amamori-ie-baikyaku2/

福谷陽子

【元弁護士・ライター】 保有資格:司法試験合格、簿記2級

京大法学部在学中に司法試験に合格。10年にわたる弁護士実務経験とライティングスキルを活かして不動産メディアや法律メディアで精力的に執筆中。不動産については売買、賃貸、契約違反、任意売却、投資、離婚、相続、解体や許認可等、あらゆる分野に精通している。弁護士からの信頼も厚く多くの法律事務所サイトの記事も手掛けており、監修案件も多数。You Tubeによる法律情報の発信や弁護士志望者のサポート活動も行っている。

地盤調査会社には登録制度がある

地盤調査会社などの地質調査を行う業者には「登録制度」があります。
登録されている業者名は国土交通省によって公表されているので、誰でも調べることが可能です。

ただし、いったんは登録できても不正行為を行うと登録が一定期間停止されます。
悪質な場合には登録が取り消されてしまいます。

登録が停止、抹消されるとできなくなること

建設コンサルタントや地質調査などの登録が停止されたり取り消されたりすると、業者は以下のようなことができなくなります。

まず、登録を受けていることを新聞広告やホームページなどで対外的に表示してはなりません。
また、登録を受けていないと締結できない建設コンサルタントの契約もあります。登録停止期間が満了した後であっても、入札や見積書の提出、交渉などを制限される場合があります。

発注者側が注意すべきこと

建設コンサルタントや地盤調査会社に発注する側の立場としては、過去に問題を起こして登録停止や抹消を受けた業者への発注を避けるべきといえるでしょう。

登録が停止される条件や停止される期間

登録が停止される条件を、停止期間とともに確認しましょう。

入札・契約で不誠実行為があった場合

以下のような行為があると、情状が重いときに30日の登録停止となります。

  1. 競争参加資格申請書等に虚偽の記載
  2. 粗雑業務による成果物に重大な瑕疵
  3. 契約違反

業務に関して法令違反があった場合

建設コンサルタントが談合や贈賄等を行ったケース

  1. 代表権のある役員が刑に処せられた場合 1年間の登録停止
  2. 代表権のない役員が刑に処せられた場合 120日間の登録停止
  3. 役員以外の者が刑に処せられた場合 69日間の登録停止

独占禁止法によって排除措置命令又は課徴金の制裁を受けたケース

  1. 納付命令が確定した場合30日間の登録停止

法人税法、消費税法等の税法違反があったケース

  1. 役員が懲役刑に処せられた場合30日間の登録停止
  2. 役職員が刑に処せられた場合15日間の登録停止

その他法令違反があったケース

  1. 役員が刑に処せられた場合に15日の登録停止となります。

登録が抹消される条件

以下のような場合には建設コンサルタントや地質調査業者の登録が抹消されてしまいます。

  1. 不正の手段により登録を受けた
  2. 現況報告書中に重要な事項の虚偽記載
  3. 登録の停止に違反した
  4. 不正又は不誠実な行為について情状が特に重い

登録停止や抹消を受けた業者を調べる方法

建設コンサルタントや地質調査業者が登録停止や抹消措置を受けると、国土交通省によって情報公開されます。
「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト」に掲載されるので、一般の方でも不正を行った業者を調べることが可能です。

地質調査業者のネガティブ情報については、こちらから検索して調べましょう。
https://www.mlit.go.jp/nega-inf/cgi-bin/search.cgi?jigyoubunya=tisitu

地質調査業者が登録の停止を受けた事件について

実際に四国において、地質調査業者が不正行為によって登録停止を受けた事件があります。
問題となったのは四国の「応用地質」という会社です。
2019年10月、徳島河川国道事務所が同社へ法面137か所と大型カルバート10か所、シェッド13か所の定期点検を発注しました。
ところが応用地質はその定期点検においてきちんと調査を行わず、前回の2014年度における点検結果を流用し、そのまま提出したのです。大型カルバートとシェッドについてはすべての箇所で不正が確認されました。

国土交通省は「虚偽の調書を提出した」として、応用地質を2020年12月16日から3か月間の指名停止処分としました。また2021年2月26日までに同社の負担によって再点検の調書を提出するよう指示しました。

誠実な地盤調査会社を選ぼう

実際に、地盤調査会社でも不正が行われるケースが少なくありません。過去には地盤調査会社が地盤調査報告書を改ざんした事件も発覚しています。

地盤調査会社が不正をはたらいた場合、その報告を受けて設計を行った建築士にも責任が及ぶ可能性があります。建築士としては、リスクの小さい誠実な業者を選ぶ必要があるといえるでしょう。

当サイトでは四国で信頼できる地盤調査会社の情報を集めていますので、良質な業者をお探しの場合にはぜひご利用ください。

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これらの会社は、地質調査技士を擁し、無料見積もりを提供するサービスの質の高を基準に選定しています。

地盤調査は建築基準法に則り行われるため、専門家の存在は不可欠。適切な地盤調査により、将来発生するかもしれないリスクを未然に防ぎ、トラブルのない建築計画を立てましょう。

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