地盤改良のプレロード工法について

本記事では、地盤改良におけるプレロード工法の概要やメリットを解説します。

地盤改良のプレロード工法とは?

プレロード工法とは、道路や建物などを新たに建設する際に、前もって構造物の重量と同等またはそれ以上の荷重を盛土などによって載せておき、地盤を人工的に沈めて(圧密沈下)軟弱地盤の強度を高めることを目的とした工法です。プレロードとは「事前に負荷をかける」という意味で、軟弱地盤への対策として行われています。事前に圧密沈下を進めておくことで、道路や建物を建てた際の沈下量を抑制する効果が期待できます。

プレロード工法は、以下のような用途に用いられます。

  • 地盤強化:軟弱地盤を圧密沈下させて強度を増し、施工後の沈下を抑制する
  • 山留め:土の掘削工事の際、山留め壁の変形や周辺の地盤沈下を防ぐ
  • 免震装置設置:免震装置の設置に際し、建物の重さを支えて建物の沈下などを防ぐ
  • 基礎構築:タンクの設置に際し、基礎構築の前に地盤の強度を高める

盛土を載せる工法が広く知られていますが、油圧ジャッキによって免震装置を縮める方法や、軸力を切梁に導入する「山留プレロード工法」もプレロード工法の一種です。

参照元:愛媛県庁第二別館作業所熊谷・一宮・二神共同企業体「愛媛県庁第二別館新築工事」(https://ehimebekkan.com/

地盤改良のプレロード工法のメリット・デメリット

プレロード工法のメリット

地盤を事前に圧密沈下させることで、下からの支持力が高まり、構造物の安定につながります。これにより、建物施工後に起こる不同沈下のリスクを抑えられ、施工後のトラブル防止や工期の安定化にも効果があります。

地盤沈下は、構造物の真下だけではなく周辺にも及ぶ場合があります。周辺地盤が沈下すると、家屋やビルなどの建物、道路やその他の構造物も沈下してしまうため、さらなるトラブルを招く可能性があります。事前に圧密沈下を加えることで、周辺地盤の沈下も抑制し、家屋や建物などへの影響を軽減できます。

プレロード工法が適用される工事は次のとおりです。

  • 重量建築物(工場や倉庫、タンクなど)の基礎工事:安定的な支持が求められる重量建築物の基礎構築
  • 港湾や空港施設などの埋立地盤の構築工事:埋立地特有の軟弱地盤を強化・安定化させるための工事
  • 道路や鉄道などの敷設前の基礎工事:軟弱地盤の上に道路や鉄道を敷く際、不同沈下を予防する工事

プレロード工法のデメリット

デメリットとしては、圧密沈下に時間がかかる点が挙げられます。地盤が深い場合には、他の工法を検討したり、他の工法と組み合わせたりする必要があり、その場合はさらに工期が長くなります。地盤を安定させることで工期を安定させやすくなりますが、プレロード工法の施工期間も考慮する必要があります。

事前に工事を実施する場合、全体の工期・コスト・周辺への影響などをよく考え、工事の実施を慎重に検討する必要があります。

まとめ

プレロード工法は、構造物を建設・敷設する前に地盤を安定させ、均等な支持を確保する工事です。

安全性や安定性が期待できる反面、工期やコストへの影響も無視できません。適用の可否は十分に検討することが重要です。