地盤改良の中には「パワーブレンダー工法」と呼ばれる工法があります。固化材による化学的反応によって、地盤の性質を均質に安定させる方法です。
ここでは四国で地盤調査や地盤改良する際に、知っておきたいパワーブレンダー工法について解説します。特徴やメリットをまとめましたので、参考にしてください。
「パワーブレンダー工法」とは地盤改良法の一つであり、セメント系の固化材を地盤の中で撹拌混合することで地盤の強度を高める方法です。固化材を地盤の中に混ぜることにより、化学的な反応を促し、地盤の性質を安定させることを目的とします。
パワーブレンダー工法には、上記の3つの方式があります。現場がどのような環境にありどのような条件であるかなども考慮しながら、地盤改良の目的にあわせて選択します。
パワーブレンダー工法は施工品質が高く、かつコストが低いことがメリットです。均質化された地盤改良であるため、強度のムラが発生しにくいことが特徴と言えます。
施工効率が高いことから工期が短く、添加量と水セメントの比率を土の性状や地盤改良の目的にあわせて設定できることからコストが低くなります。コストを抑えながら地盤改良をしたい用途に適する工法であり、工期が短いこともメリットでしょう。
狭い土地や上空制限がある土地、超軟弱地盤、傾斜地では地盤改良が行いにくいものです。例えば深層混合処理工法であれば、大型施工機を使うため狭い土地に入り込めないこともあります。大型施工機では超軟弱地盤で足場を確保できないことも。
しかしパワーブレンダー工法であればそれらの土地でも地盤改良ができます。危険性が低く段差のある土地にも対応しているため、他の方法では施工が難しい場所でも施工可能です。施工機も大型のものに比べると軽量であるため、超軟弱地盤にも対応できます。
施工管理の品質が高くなることもメリットの一つです。例えばトレンチャーの鉛直性や地盤改良の深度を観察したり、改良材供給量を自動的に記録したりできるため、施工の管理がスマートになります。
パワーブレンダー工法における地盤改良には3つの方式がありますが、いずれも品質が高くコストを低く抑えられ、また適応できる条件が多いことがメリットです。他の方法では対応できない土地でも、パワーブレンダー工法であれば地盤改良ができるでしょう。