地盤改良における刃工法について

地盤改良法のひとつである「刃工法」は、鋼管杭を地盤の中に埋め込んで地盤の支持力を高める方法です。

低コストで固化不良が起きにくく、また環境への影響が少ない点が特長ですが、一方でデメリットも存在します。本記事では、四国で地盤調査や地盤改良を検討している方向けに、刃工法の特徴を解説します。

地盤改良における刃工法とは?

地盤改良における刃工法の特徴

刃工法とは、小口径鋼管杭工法の一種であり、柱状改良と同程度の利便性とコストパフォーマンスの良さを持つ工法です。地盤改良において鋼管杭を地盤内に貫入して補強材とし、他の鋼管工事よりも高い支持力が得られることが特長です。建築技術性能証明を取得しているため、コストと性能のバランスが良い工法として広く採用されています。

方法

  1. 杭を重機にセットする
  2. 杭が設計されたコラム中心位置と一致するよう調整
  3. 杭を回転させながら圧力をかけて地盤内に打ち込む
  4. 杭を継ぎ足す場合は2本目をセットし、溶接してから地盤内に打ち込む
  5. 余分にはみ出した杭の頭を切断する

地盤改良における刃工法とは、杭を重機に設置し、地盤内に打ち込んだ後、地盤上に露出した部分を切断する方法です。杭を継ぎ足す場合は、1本目の杭に2本目の杭を溶接し、同様に地盤内に打ち込みます。杭を打ち込むための重機のみで作業が完了するため、比較的簡易な地盤改良法とされています。

地盤改良における刃工法のメリット・デメリット

メリット

  • 建築技術性能証明を取得している
  • 低コストで実施できる
  • 騒音・振動・残土が少なく環境への影響が少ない
  • 固化不良が起きにくい
  • 土質に影響されにくい
  • そのほかの鋼管工事よりも高い支持力を得られる

刃工法のメリットは、コストを抑えつつ十分な支持力を得られることです。土質に影響されにくく、建築技術性能証明を取得していることから、施工時の課題が軽減されます。また、環境への影響が抑えられる点も特徴です。騒音や振動が抑えられ、残土が排出されないため、周辺環境への配慮が必要な場面で効果を発揮します。

デメリット

  • 重機を必要とする
  • 土地の価格が下がる可能性がある

デメリットとして、重機を必要とすることが挙げられます。必要最小限の重機で施工可能ですが、重機が入れない土地では施工が難しい場合があります。また、撤去費用が必要となる場合、土地の取引価格に影響を及ぼすことがあります。

まとめ

地盤改良における刃工法は、地盤中に杭を打ち込み補強材として使用し、地盤の強度を高める方法です。コストを抑えつつ、環境への影響を軽減し、十分な支持力を得られる点が特徴です。ただし、重機を使用できない場所では施工が困難な場合があります。四国で地盤調査や地盤改良を検討している方は、刃工法の概要を把握しておくと良いでしょう。