地盤調査をする場合、できれば天気は晴れが理想ですが、スケジュールの問題で雨の日になることもあるでしょう。雨の日でも地盤調査は問題なく行えますが、やはり問題点がいくつか発生します。ここでは雨の日の地盤調査について、注意するべき点や問題点を紹介します。
地盤調査はあらかじめ業者とスケジュールを決めて行うため、天気の予測が難しいです。晴れているのが理想であるとはいえ、当日になって雨が降る可能性は大いにあり得ます。また梅雨の時期に地盤調査をする場合、雨の日を避けてできるだけ晴れの日で日程を組もうと思っても、なかなか晴れが訪れずにスケジュールがどんどん伸びてしまう…という恐れもあります。地盤調査は建物を建てる最初の段階に行われるものです。地盤調査の日程は延期となれば、建築のスケジュールを変更しなくてはならないため、できれば日程通りに行いたい…と考える人は多いはずです。
実際に地盤調査自体は、雨の日であっても可能です。しかし雨の降る量や降り続いた時間によっては、問題点が多数発生します。
雨の日の地盤調査は不可能ではありませんが、できることなら雨の日や雨が降った翌日は避け、晴れが続く日にスケジュールを組みなおしたほうが良いでしょう。建築スケジュールを変更したくないとはいっても、雨の日に地盤調査を行ったことで問題が発生してしまっては、元も子もありません。
もちろんスケジュール変更は業者と話し合いをする必要がありますが、慎重な調査をしたいと考えている方や正しい調査を望んでいる方は、雨の日や雨の翌日の地盤調査は避け、晴れの日の地盤調査をおすすめします。
また雨の日も可能とはいえ、あまりにも雨が強かったり風も伴っていたりする悪天候の日は調査が中止となるため、注意してください。
雨の日に地盤調査をする際、問題となるのは下記の2つです。
雨が多く降っているときや降り続いている時間が長いときは、その分地下水位が上昇しており、本来の地下水位が測定できません。本来の地下水位よりも高い数値が出る可能性があるでしょう。
また土地の表面にある土や砂が雨によって柔らかくなっていると、足場が緩んで調査器が垂直に保ちづらくなります。その結果、地下水位にブレが生じてしまうのです。特にSWS試験機を使った地盤調査の場合は、水平を保てないと数値がうまく出ない場合があるため、注意しなくてはいけません。
雨の日の調査は、危険も伴います。雨で滑りやすくなっており、作業者の転倒リスクは高まるでしょう。作業者は雨の日だからとしっかり準備をして挑みますが、人間の作業なので何が起こるかはわかりません。調査で使用する機械を運んでいる間に雨で手が滑って落下させ、機械が故障して結局地盤調査が延期になってしまう…というケースもあります。
雨は作業者が手元・足元を見づらいのはもちろん、使用する機械が増えて運ぶ際のリスクが高まることから、事故発生率を増加させる原因となるのです。
事故のリスクが高いと考えられる日は、無理せず調査ができる天候の日を選び直しましょう。