現在一戸建てのマイホームを所有している25歳以上の男女111名を対象に、地盤調査・地盤改良の独自アンケートを実施しました。
地盤調査は2000年の法改正により義務付けられており、ハウスメーカーや工務店など建築業界で従事する方々はよく知っていても、まだまだ認知度は高くないことが予想されます。
今回、一般世帯の認知度はどれくらいなのか、実際にマイホームを建てた方々にアンケート調査を行いました。
今回のアンケートでは、築20年以上の住宅にお住いの方に多く回答をいただいています。
この質問では、マイホームの築年数が15年未満かそれ以上の方かに分けてアンケートを実施しています。
1割程度ではありますが、マイホームの建築から15年未満の方のほうが地盤調査の重要性を認知している結果になりました。
津波はもちろんのこと、地盤沈下や液状化の被害も多くもたらした2011年の東日本大震災をきっかけに、地盤への関心が高まっているのでしょう。
地盤改良とは、住宅を建てる土地が建物の重みに耐えられるよう、セメント等で地盤を強化する工事のことを言います。そもそもしっかりした地盤であれば工事が必要ない場合もありますが、実に1/3以上の方が地盤改良を行っているという結果になりました。
また、「不明/覚えていない」の回答も1/3程あることから、まだまだ全体的な認知度は高くないのかもしれません。
地盤改良自体は行ったものの、約3人に2人はその工法を知らないという結果に。
建築前に工法について十分に下調べをする方は少ないでしょうが、おススメされるままに地盤改良工事を行った方が多いのでは、と考えられます。
ゆくゆく土地を売却する際、地盤改良時にセメント・鋼管などを使用し「地中埋設物」が残ると、評価額のマイナス要素としてみられます。埋設物を撤去する義務は売主にありますので、売却後に埋設物が発見された場合でも、買主から撤去費用を請求されるケースがあります。
アンケートでは「知っている」と回答した方が24.3%でした。
安心して建物を建てるために地盤改良は必要ですが、将来的に土地の売却までを考慮している場合や不動産価値を最大限維持しておきたい場合には、地盤改良の工事内容・工法について相談できる地盤調査会社を選びましょう。
「不明/覚えていない」の回答が目立ちますが、説明があった方、なかった方はおおよそ同じ割合となっています。
また、「なかった」「不明/覚えていない」を回答した方でも、約8割の方は購入時に調査結果を説明してほしいと回答しています。
こちらのアンケート結果が、地盤調査・地盤改良の認知度向上につながれば幸いです。