地盤改良におけるテノコラム工法について

本記事では、地盤改良におけるテノコラム工法の概要や、メリット・デメリット等について解説します。

このページで分かること

  • テノコラム工法とはどのような地盤改良工法か
  • テノブレードを用いた攪拌方式の特徴
  • 品質の安定した改良体を形成できる理由
  • 低騒音・低振動で施工できるメリット
  • 砂質土・粘性土・有機質土などへの対応力
  • 共回り現象や施工管理に関する注意点とデメリット

地盤改良におけるテノコラム工法とは?

テノコラム工法は、軟弱地盤を改良するための深層混合処理工法の一種です。セメント系固化材をスラリー状にして地盤に注入し、原地盤と攪拌混合することで、ソイルセメントコラムを造成します。この工法では、独自の共回り防止翼「テノブレード」を装着した攪拌装置を用いることで、土とセメントミルクを均一に混合し、軟弱地盤においても、品質の安定した改良体の形成が可能です。

施工時の振動や騒音が少ないため、学校や医療施設等の周辺で施工する際も周囲への影響が比較的少ないでしょう。また、施工管理システムにより、攪拌混合回数や固化材の添加量をリアルタイムで管理できるので、施工品質の向上と工期の短縮が図れる等、管理面においても有用性が指摘されています。この工法は、戸建住宅から高層建築物まで多様な建物の基礎地盤改良に利用され、施工実績に基づく評価を受けています。

地盤改良におけるテノコラム工法のメリット・デメリット

メリット

品質の安定した改良体の造成

テノコラム工法は、独自の「テノブレード」を装着した攪拌装置を用いることで、共回り現象を防ぎ、セメントミルクと土を均一に混合できます。均一に混合することで、粘性土や有機質土を含む複雑な地盤条件下でも、品質のばらつきが少ないソイルセメントコラムの造成が期待される点が特徴です。

環境への配慮

施工時の振動や騒音が少なく、周辺環境への悪影響を抑えられる点もメリットの一つです。また、原地盤を固化するため、地下水の汚染や二次公害のリスクも低減されます。また、本工法を採用した建築物は、阪神大震災や新潟中越沖地震等の大地震においても無被害であったことが確認されています。大規模地震時の無被害実績により、評価を受けている点も注目です。

参照元:株式会社テノックス九州(https://www.tnx.co.jp/basis/teno.html

多様な土質への適用

本工法は、砂質土から粘性土、有機質土まで、さまざまな土質に対応する設計がされています。また、施工機械の小型化により、狭小地や高さ制限のある場所の施工にも対応します。

デメリット

オペレーターの熟練度が求められる

テノコラム工法では、地盤の状態に応じたセメントミルクの吐出量や掘進速度の調整が必要です。こうした調整の加減はオペレーターの技術に依存するため、熟練度が施工品質を左右します。

「共回り現象」のリスクがある

粘性土や有機質土等の地盤でテノコラム工法を用いた場合、土が攪拌翼に付着して翼と同時に回転する「共回り現象」が起きることがあります。共回り現象が起こると固化材と土の混合がうまくいかず、改良体の性能低下を招く可能性が懸念されます。本工法では、この問題を軽減するために独自の「テノブレード」という攪拌翼を採用していますが、現象の発生を完全に防止するのは困難でしょう。

まとめ

テノコラム工法は、ほかの地盤改良工法よりも品質の安定が期待される工法の一つです。多くの地盤改良工事に採用され、成果が認められた事例も報告されています。

よくある質問(Q&A)

Q1. テノコラム工法とはどのような地盤改良工法ですか?

A. テノコラム工法とは、セメント系固化材をスラリー状にして地盤へ注入し、原地盤と攪拌混合してソイルセメントコラムを形成する深層混合処理工法です。独自の「テノブレード」を用いることで、土とセメントミルクを均一に混合しやすく、安定した改良体の造成を目指します。

Q2. テノコラム工法にはどのようなメリットがありますか?

A. 改良体の品質が安定しやすい点が大きなメリットです。共回り現象を抑える専用の攪拌装置を採用しているため、複雑な地盤条件でも均一な施工が期待されます。また、低騒音・低振動で施工できるため、住宅地や学校、医療施設周辺でも採用しやすい特徴があります。

Q3. テノコラム工法はどのような地盤に対応していますか?

A. 砂質土や粘性土、有機質土など、さまざまな地盤条件に対応できるよう設計されています。また、施工機械の小型化により、狭小地や高さ制限がある現場でも施工しやすい点が特徴です。

Q4. テノコラム工法は地震対策としても有効ですか?

A. 地盤の支持力向上や不同沈下抑制を目的とした工法であり、結果として建物の安定性向上につながる可能性があります。また、阪神・淡路大震災や新潟中越沖地震などの大地震で被害が確認されなかった施工事例も報告されており、耐震面でも注目されています。

Q5. テノコラム工法のデメリットにはどのようなものがありますか?

A. 地盤の状態に応じて施工条件を細かく調整する必要があるため、オペレーターの技術力が施工品質に影響しやすい点が挙げられます。また、粘性土や有機質土では「共回り現象」が発生する可能性があり、十分な攪拌ができない場合には改良体の品質低下につながる恐れがあります。

Q6. テノコラム工法はどのような建物に利用されていますか?

A. 戸建住宅から中高層建築物まで、幅広い建物の基礎地盤改良に利用されています。施工実績が多く、品質管理システムによって攪拌回数や固化材添加量を管理できるため、安定した施工を求める現場で採用されています。