本記事では、地盤改良におけるテノコラム工法の概要や、メリット・デメリット等について解説します。
テノコラム工法は、軟弱地盤を改良するための深層混合処理工法の一種です。セメント系固化材をスラリー状にして地盤に注入し、原地盤と攪拌混合することで、ソイルセメントコラムを造成します。この工法では、独自の共回り防止翼「テノブレード」を装着した攪拌装置を用いることで、土とセメントミルクを均一に混合し、軟弱地盤においても、品質の安定した改良体の形成が可能です。
施工時の振動や騒音が少ないため、学校や医療施設等の周辺で施工する際も周囲への影響が比較的少ないでしょう。また、施工管理システムにより、攪拌混合回数や固化材の添加量をリアルタイムで管理できるので、施工品質の向上と工期の短縮が図れる等、管理面においても有用性が指摘されています。この工法は、戸建住宅から高層建築物まで多様な建物の基礎地盤改良に利用され、施工実績に基づく評価を受けています。
テノコラム工法は、独自の「テノブレード」を装着した攪拌装置を用いることで、共回り現象を防ぎ、セメントミルクと土を均一に混合できます。均一に混合することで、粘性土や有機質土を含む複雑な地盤条件下でも、品質のばらつきが少ないソイルセメントコラムの造成が期待される点が特徴です。
施工時の振動や騒音が少なく、周辺環境への悪影響を抑えられる点もメリットの一つです。また、原地盤を固化するため、地下水の汚染や二次公害のリスクも低減されます。また、本工法を採用した建築物は、阪神大震災や新潟中越沖地震等の大地震においても無被害であったことが確認されています。大規模地震時の無被害実績により、評価を受けている点も注目です。
本工法は、砂質土から粘性土、有機質土まで、さまざまな土質に対応する設計がされています。また、施工機械の小型化により、狭小地や高さ制限のある場所の施工にも対応します。
テノコラム工法では、地盤の状態に応じたセメントミルクの吐出量や掘進速度の調整が必要です。こうした調整の加減はオペレーターの技術に依存するため、熟練度が施工品質を左右します。
粘性土や有機質土等の地盤でテノコラム工法を用いた場合、土が攪拌翼に付着して翼と同時に回転する「共回り現象」が起きることがあります。共回り現象が起こると固化材と土の混合がうまくいかず、改良体の性能低下を招く可能性が懸念されます。本工法では、この問題を軽減するために独自の「テノブレード」という攪拌翼を採用していますが、現象の発生を完全に防止するのは困難でしょう。
テノコラム工法は、ほかの地盤改良工法よりも品質の安定が期待される工法の一つです。多くの地盤改良工事に採用され、成果が認められた事例も報告されています。