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建て替え・古家解体後の地盤調査のタイミングとは

建て替え案件において「地盤調査は解体前と解体後のどちらで行うべきか」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、通常の新築工事との違いをはじめ、解体前後の調査タイミングにおける注意点、実際の現場で気をつけるべきポイントをわかりやすく解説します。

このページで分かること

  • 建て替え工事と通常の新築工事における地盤調査の違い
  • 古家解体前・解体後における調査タイミングの違いと注意点
  • 既存杭や地中埋設物が地盤保証や基礎計画に与えるリスク
  • セットバックや配置変更を見据えた失敗しないスケジュールの進め方

建て替え時の地盤調査が通常の新築と違う理由

更地から建てる通常の新築工事とは異なり、建て替え工事では古家の存在が地盤調査の妨げとなります。また、解体工事で使う重機の搬入経路や作業スペースの確保も考慮しなければなりません。

さらに、以前の建物で使われていた杭(既存杭)やコンクリート片などの地中埋設物が残されていると、新しい建物の基礎計画に大きな影響を及ぼします。建て替え時の基礎を設計する際は、こうした地中の障害物を事前に把握しておくことが求められます。

地盤調査は解体前・解体後のどちらで行うべきか

結論から言うと、地盤調査は「古家を解体したあとの更地状態」で行うのが原則です。障害物がないため、新しい建物の配置に合わせて正確なポイントを調査でき、精度の高いデータが得られます。なお、最終的な地盤保証書を発行するためには、この解体後の本調査が必須となります。ただし、解体が終わるまで地盤改良工事が必要かどうか確定しないため、資金計画の最終決定が遅れやすい点には注意が必要です。

一方、概算の改良費用を早めに把握したい場合に、古家の解体前に仮調査を行うケースもあります。建物の空きスペースを使って事前におおまかな傾向を把握できる点は助かりますが、解体前の調査はあくまで参考データ扱いです。解体後に地中障害物が見つかったり、事前調査のポイントと実際の建物配置がずれていたりした場合は、解体後に改めて再調査が必要になります。

既存杭や地中埋設物が地盤保証に与える影響

古家の既存杭や地中ガラ、古い基礎などの埋設物が地中に残っていると、地盤調査やその後の工事に支障をきたします。これらを残したまま新築の基礎を施工すると、地中の障害物が原因で建物の重みが不均等にかかり、建物が傾く原因(不同沈下)になりかねません。

そのため、既存杭や埋設物を残したまま工事を進めると、地盤保証の対象外(免責事項)となってしまうリスクが高まります。原則としてこれらは撤去・引き抜きを行うのが一般的です。

特に注意したいのが、既存杭を引き抜いた後の穴処理です。杭を引き抜いた後の穴の「埋め戻し」や「締め固め(転圧)」が不十分だと、その部分の地盤が緩んで沈下を引き起こします。適切な埋め戻し作業と施工記録が確認できない場合も保証が下りなくなるケースが多いため、解体業者との打ち合わせ時に施工方法をしっかり確認しておくことが重要です。

セットバックや配置変更が基礎計画に与える影響

建て替えに伴い、道路境界線の後退(セットバック)や敷地形状の変更が発生する場合、基礎計画に直結するため注意が必要です。

セットバックによって敷地面積や境界線が変わると、新しい建物の配置も変わります。地盤調査は建物の四隅や中心など、実際に基礎がかかる位置をピンポイントで計測しなければなりません。そのため、セットバック後の正確な配置図が決まる前に調査を行ってしまうと、計測位置にずれが生じてしまいます。

調査したあとに建物の配置が変わると、過去のデータの信頼性がなくなるため再調査が必要になり、無駄な費用や工事の遅れにつながります。必ず配置計画が完全に決まってから地盤調査を行うことが大切です。

建て替え工事のスケジュールと手順

建て替え工事で想定外のトラブルを防ぎ、予定通りに着工・引き渡しを進めるための一般的な手順とスケジュールは以下の通りです。

  • 1. 解体前・設計初期の時期
    • 解体・設計側の動き:古家の図面や既存杭の有無確認、セットバックの確認、解体見積もり
    • 地盤の手配:過去の周辺地盤データの照会(※必要に応じて解体前の仮調査を実施)
  • 2. 解体工事・更地化の時期
    • 解体・設計側の動き:古家の解体、既存杭・地中埋設物の撤去、解体穴の埋め戻し・整地
    • 地盤の手配:セットバックを反映した「確定配置図」の準備
  • 3. 解体後・地盤調査の時期
    • 解体・設計側の動き:完全な更地状態の確認、調査の立ち会い
    • 地盤の手配:解体後の地盤調査(本調査)の実施、判定結果の取得
  • 4. 基礎設計・着工の時期
    • 解体・設計側の動き:地盤調査結果に基づいた基礎設計、建築確認申請、着工
    • 地盤の手配:地盤改良が必要な場合は工事の手配、地盤保証の申請手続き

解体時に予想外の埋設物が見つかったり、解体後の調査で地盤改良が必要になったりすると、工期が延びる原因になります。基礎工事の開始時期には前もって余裕を持たせておき、滞りなく地盤保証を取得できるように進めましょう。

まとめ

建て替え工事で地盤保証を確実に取得するには、解体後の更地状態で行う「本調査」が不可欠です。事前に行う仮調査の有無にかかわらず、最終的な保証判断は解体後のデータに基づいて行われます。

既存杭を抜いた後の埋め戻し不足や、セットバックに伴う配置のズレは、保証対象外や再調査による遅れの原因となります。予期せぬトラブルを防ぐためにも、計画の初期段階から実績のある地盤調査会社へ相談し、ゆとりのあるスケジュールで進めていきましょう。

よくある質問(Q&A)

Q1. 建て替えの場合、地盤調査は解体前と解体後のどちらで行うべきですか?

A. 原則として、解体後の更地状態で行う必要があります。障害物がなく、新築建物の正しい位置に合わせて正確な調査ができるためです。地盤保証書を発行するためにも、解体後の調査データが不可欠となります。

Q2. 解体前に地盤調査を行うことはできないのでしょうか?

A. 概算費用を把握するための「仮調査」として行うことは可能です。ただし、解体後に地中埋設物が見つかったり、建物配置がずれたりした場合は、解体後に改めて本調査を行う必要があります。

Q3. 古家の既存杭や地中ガラ(埋設物)が残っているとどうなりますか?

A. 基礎工事の邪魔になるだけでなく、建物が傾く原因となるため、地盤保証が下りなくなる(保証対象外になる)リスクがあります。また、既存杭を引き抜いた後の埋め戻しが不十分な場合も同様です。解体計画の段階で撤去方法や埋め戻しの施工方法をしっかり確認しておきましょう。

Q4. 建て替えでセットバックが必要な場合、地盤調査に影響しますか?

A. 大きく影響します。セットバックによって境界線が下がると建物の配置も変わるため、あらかじめ調査したポイントが無駄になってしまいます。必ず「セットバック後の確定配置図」ができてから地盤調査を行いましょう。

Q5. 建て替え工事のスケジュールを立てる際の注意点はありますか?

A. 解体時の埋設物撤去や、解体後の調査で地盤改良が必要になった場合、工期が予定より延びてしまいます。基礎工事の着工時期には最初から余裕を持たせておき、早い段階で地盤調査会社と連携しておくことが失敗を防ぐコツです。